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オシャレ女子必見!ファッション業界の裏側を描いた映画5選

2016.10.12(Wed) | 斎藤香

映画とファッションはお互いに影響を与え合う密な関係。映画からファッションの流行が始まることがあれば、ファッション界から素晴らしい映画が誕生することもあります。
今回ご紹介する5作品は、映画とファッション界を融合させた見事な作品ばかり。
華麗なるファッション業界の裏側は……。オシャレ好きな女子は必見です。

『SAINT LAURENT/サンローラン』
SAINT LAURENT サンローラン
20世紀最大のモードの帝王と呼ばれたデザイナー、イヴ・サンローラン。彼の人生のうち、一番ドラマチックで闇が深い時代を切り取り、サンローランのタブーに踏み込んだ美しい野心作です。

物語は1960年代後半~70年代。休む間もなくコレクションの準備に追われるイヴ・サンローラン(ギャスパー・ウリエル)。彼の側には常にパートナーのピエール(ジェレミー・レニエ)がいました。大きな仕事を終えたイヴは、パリに創造性をかきたてられなくなったとモロッコへと旅立ちます。しかし、帰国後に発表した彼のデザインは世間に受け入れられず、やがて創造力が枯渇したイヴは、命にかかわるトラブルを起こしてしまうのです。

偉大なるサンローランではなく、人間サンローランにスポットをあてた作品。ドラッグに溺れ、愛人にすがりつき……という一流デザイナーの裏側を徹底的にえぐり、アーティストたちがいかに才能と精神をすり減らしながら生きているのかが本作を見るとよくわかります。
もうひとつの映画イヴ・サンローラン(2014年)は、サンローランの伝記映画としてイヴの軌跡を丁寧に描いた作品。見比べて見るのも楽しいですよ。
『プレタポルテ』
プレタポルテ [DVD]
パリ・コレクションの裏側を舞台に、ソフィア・ローレン、ジュリア・ロバーツ、ティム・ロビンス、マルチェロ・マストロヤンニなどスター俳優が大共演。名匠ロバート・アルトマン監督が描くファッション界の狂騒劇です。

舞台は本番直前のパリコレ。ファッション業界の重鎮のひとりがタクシーの中で変死。一方、空港ではファッション誌の編集者たちが人気カメラマンを取り合い、新米レポーター(ジュリア・ロバーツ)は空港で荷物を無くしてしまいます。人気モデルの妊娠が発覚するなど、ショー本番前に起こった数々のトラブルに業界人は大騒ぎ!パリコレは無事に開幕できるのでしょうか?

『ショート・カッツ』『ゴスフォード・パーク』など群像劇が得意なロバート・アルトマン監督ならではのファッション業界風刺劇。華やかな業界も、俯瞰で見ると綻びがいっぱい。何しろ個性的な面々がしのぎを削る世界ですから、フツーなわけがない。「アンタたちおかしいよ」という視点で思い切りブラックに描き切った、アルトマン節がさく裂の作品。美しいファッション界の裏側をお楽しみください。
『ファッションが教えてくれること』
ファッションが教えてくれること [DVD]
ファッション界に多大な影響力を持つアナ・ウィンター。映画『プラダを着た悪魔』の鬼編集長のモデルと言われる彼女の真実とは? 米版ヴォーグ編集長アナの日常を追いかけたドキュメンタリー。

ヴォーグ2007年9月号。年間でいちばん重要な号に取り組む編集者は全員、キリキリしています。記事はすべて編集長のアナ・ウィンターの許可を得るのですが、どんなに苦労した取材でも、彼女は数秒写真を見ただけで「NO」とダメ出しをするから。しかし、彼女が厳しいのは部下だけでなく、有名デザイナーの新作でも情け容赦なく厳しい意見を浴びせます。毎日、分刻みのスケジュールでも彼女の感性のアンテナがぶれることはなく、アナの日常は実にスリリングなのです。

権力にすり寄ることはせず、逆に新人でも有能な人材には目をかけるという、いかなるときでも自分のやり方を貫く姿勢が素晴らしい。しかし、感性で勝負している人なので、部下は先が読めずに頭痛と胃痛が止まないだろうということもこの映画を見ているとよくわかります。アナ・ウィンターがファッション界の重鎮になった理由がつまった映画と言えるでしょう。
『プラダを着た悪魔』
プラダを着た悪魔 (特別編) [DVD]
ローレン・ワイズバーガー著の同名小説の映画化で、アン・ハサウェイをスター女優にした大ヒット作。ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」のスタイリストとして有名になったパトリシア・フィールドが衣裳を手掛けたことも話題になりました。

一流ファッション誌で働くことになったアンディ(アン・ハサウェイ)は、編集長ミランダ(メリル・ストリープ)のアシスタントとして勤務することに。しかしミランダはファッション界のカリスマと言われる鬼編集長で毎日無理難題を言いつけられアンディは大いに振り回されます。しかし、彼女は悩み苦しみながらも、ファッション業界で生き抜く術を得ていくのです。

確かにミランダの命令は理不尽なこともあり「イジメでは?」と思ったりもするものの、困ったこと、苦しいことが多々あるのが仕事であり、それをどう乗り越えていくのかは自分次第。アンディが、私生活を無にして苦しみながらもステップアップしていく様にはエールを送りたくなります。すべての働く女性への応援歌。だからこそ世界中の人に愛される映画になったのでしょう。
『アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生』
アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生 [DVD]
シニアのファッショニスタを取上げて人気を博すブログ「アドバンスト・スタイル」。写真集も話題となったこのブログをベースに、62歳から95歳までのオシャレな女性7名のニューヨークライフを追いかけたドキュメンタリー映画です。

ブティックのオーナー、ダンサー、デザイナーなど様々な職業で活躍しているシニア世代の女性たち。「コーディネートが完成するまで7年を費やしたわ」「若く見られるより、魅力的に見られたいの」「人生という名の劇場のために毎日着飾るの」など、彼女たちの言葉には名言がいっぱい。肉体の衰えと闘う人、辛い過去を背負う人など厳しい現実も映し出されますが、それらの逆境を超える鍵はファッション! 刺激的なニューヨークの街が7人の女性たちをよりいっそう輝かせています。

ブログと映画の仕掛け人はアリ・セス・コーエン。彼女が祖母から得た審美眼と生き方が、この作品に反映されています。若作りの美魔女を一蹴する、ありのままの美しさにファッションをプラスした彼女たちの美意識がかっこいい! 世界中の女性たちに伝承していきたいオシャレ美学。年を重ねることが怖くなくなる、楽しみになる作品です。

ファッションの世界で生きることは、美しいものに触れ続けること、美を演出すること。ゆえにファッション業界人は誰もが、若さを超越した独自の美を持っています。そして、その美しさを維持していくことの難しさも、これらの映画を見るとよくわかります。オシャレ女子なら知っておきたいファッション界の裏側、ぜひ堪能してください。

Writer | 斎藤香

映画ライター 映画誌の編集者を経てフリーに。映画レビュー、監督&俳優へのインタビュー、書籍ライティングなどで活動中。映画のほかには教育関連の取材執筆もいたします。好きな監督はウディ・アレン、トーマス・アルフレッドソン、アルフレッド・ヒッチコックなど多数。

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