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一緒に歌いたい、踊りたい!世界の極上ミュージカル映画5選

2017.02.19(Sun) | 斎藤香

第89回アカデミー賞で13部門14ノミネートになった『ラ・ラ・ランド』。クラシックなミュージカルの要素あり、現代的なアレンジあり、ミュージカルの楽しさがつまったこの映画をきっかけにミュージカルブームがきそうな予感!というわけで、世界のミュージカル映画をピックアップしてみました。

アカデミー賞最有力の愛のミュージカル『ラ・ラ・ランド』
ラ・ラ・ランド
『セッション』のデイミアン・チャゼル監督、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン主演によるラブ・ミュージカル!見た人すべてをトリコにする魅力に満ち溢れています。

ハリウッドで女優を目指すミア(エマ・ストーン)とジャズ・ピアニストを目指すセブ(ライアン・ゴズリング)。二人は出会い、恋に落ちるけれど、セブが成功への階段を昇って行く一方、ミアのキャリアは停滞し、すれ違いが二人の仲を引き裂いていく……。

ストーリーはごくシンプルな男女のラブストーリーなのですが、魅せ方が素晴らしいのです。オープニングの歌と踊りからグッと引き込まれ、ミアとセブのあまりよろしくない第一印象から恋へと変わっていく高揚感を歌と踊りで見せていく。二人の感情の波に見る方も一喜一憂し、衣裳、美術、色鮮やかな映像の美しさに目を見張り、映画を見る醍醐味を存分に味あわせてくれるのです。L.A.の美しさなんてうっとりしてしまいます。
そして、最後は感涙ポロリ……。老若男女全ての人を楽しませてくれる映画史に残る傑作ミュージカルです。

◆『ラ・ラ・ランド』
2月24日(金)よりTOHOシネマズみゆき座他全国ロードショー
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インド発ポジティブな気持ちになれる『バルフィ! 人生に歌えば』
バルフィ!人生に唄えば
インドのミュージカルは『ムトゥ 踊るマハラジャ』をきっかけに日本で人気を博しました。インドのミュージカル映画は斬新に見えますが、実はエンタティメントの王道を行く作りなんです。そんなインド発のミュージカルの中でもキュートで楽しいのが『バルフィ! 人生に歌えば』です。

耳が聞こえず、話すことができないバルフィ(ランピエール・カフール)は、身振り手振りでコミュニケーションを取る明るい青年。そんな彼のことを見つめる二人の女性。ひとりは既婚者の美女で、夫との関係に悩んでいたときにバルフィに出会い笑顔を取り戻します。もうひとりは親からの愛情がなく心を閉ざしていた女性。彼女はバルフィのおかげで明るさを取り戻すのですが……。

ラブストーリーの定番、三角関係の恋が歌と踊りで展開されていく。タイプが異なるヒロイン二人と何をやっても憎めないバルフィのキャラも魅力だし、コミカルなシーン満載の演出は151分の長尺もまったく飽きさせません。チャップリンやジャッキー・チェンを思わせるシーンもあり、名画へのオマージュも微笑ましい作品です。
女装トラボルタの怪演が忘れられない『ヘアスプレー』
ヘアスプレー
ブロードウェイの舞台の映画化作品で、ジョン・トラボルタがヒロインの母役を女装で怪演! ほかミシェル・ファイファー、クリストファー・ウォーケン、クイーン・ラティファ、ザック・エフロンなど実力派が結集。スターパワーを存分に見せてくれる傑作ミュージカル。

60年代のボルチモア。大好きなテレビ番組に出たい!とオーディションを受けたトレーシー(ニッキー・ブロンスキー)は、歌と踊りの才能が買われて合格し、スターへの階段を昇ります。しかし、ライバル視する母子との確執や、抜群のリズム感と歌唱力で圧倒する黒人歌手への差別など、これまで経験しなかった数々の出来事に悩むことに……。

人種差別や見た目で人を判断することに関するテーマをどんな年代の人にもわかりやすくエンタティメント要素満載で描いたミュージカル。ポッチャリ体型のヒロインが人懐っこい個性と歌唱力でチャンスを掴む姿は爽快。ショービジネス界の裏側も興味深く、いろんな要素がうまく融合して歌に昇華させた演出が光ります。特にラストの見せ場は鳥肌もの!
美人姉妹の世界一お洒落なフレンチミュージカル『ロシュフォールの恋人たち』
ロシュフォールの恋人たち
カトリーヌ・ドヌーブとフランソワーズ・ドルレアックの姉妹共演のフレンチミュージカルで、『シェルブールの雨傘』のジャック・ドゥミ監督作。海辺の街を舞台に太陽と青空の中、軽やかな恋の世界を歌と踊りで魅了し、いまなお愛されている作品です。

ロシュフォールの街で双子の美人姉妹のソランジェ(フランソワーズ・ドルレアック)とデルフィーヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)は、いつかはパリへ行き、素敵な恋人と出逢い……と夢見ています。そんなときに街のお祭りの日が。彼女たちはステージに立ち、素晴らしい歌と踊りを披露。パリへ行く夢がかなえられるかも!と思いますが、恋は意外と身近なところにあったのです……。

ファッション性の高さと歌と踊りの可愛らしさが、今だ語り継がれるフレンチミュージカルの傑作。同じドゥミ監督とドヌーブが組んだ『シェルブールの雨傘』は悲恋ものでしたが、本作は人生を楽しもうと躍動する姉妹がまぶしい明るい作品です。実の姉妹であるドルレアックとドヌーブの共演も貴重。二人とも美しく可愛く、衣裳も美術も何もかも素敵! 女子必見ですよ!
歌と踊りが愛嬌たっぷり!ウディ・アレン監督作『世界中がアイ・ラブ・ユー』
世界中がアイ・ラヴ・ユー ―デジタル・レストア・バージョン― [DVD]
ウディ・アレン監督によるミュージカル。歌と踊りに縁がなさそうなキャストが歌って踊る姿が楽しい。コミカルかつハッピーなアレン流の都会派ミュージカル映画です。

マンハッタンの弁護士一家、長女のスカイラー(ドリュー・バリモア)の母(ゴールディ・ホーン)は社会活動に余念がなく、別れた父(ウディ・アレン)は恋多き男。兄弟は共和党派と民主党派がぶつかり、スカイラーは婚約者がいながら別な男に恋を……。恋愛騒動が続くリッチな一家の裏側を描く。

何しろこの一家の1年を追った物語なのでエピソード満載、キャストも豪華です。エドワード・ノートン、ティム・ロス、ナタリー・ポートマン、アラン・アルダ、ジュリア・ロバーツなどが登場。今でこそ、カメラの前で俳優が生歌を披露するというミュージカル映画の手法が話題になりますが、この映画が制作された1997年当時は珍しいこと。ぶっつけ本番の生歌歌唱、キャストたちの歌唱も踊りも決して巧いと言えるものではないけど、それが逆に味になっているという。ある意味リアルなミュージカル映画。とはいえ、ゴールディ・ホーンが歌い、ウディ・アレンと踊るシーンはロマンチックです!

ミュージカルを楽しめるのは舞台か映画! 生の迫力は舞台にかないませんが、映画は何度も同じ世界を楽しめるお得さと世界中のミュージカルを楽しめる手軽さがあります。今回ご紹介したのはごく一部。これらの映画でミュージカルの楽しさに目覚めたら、いろいろなミュージカル映画にチャレンジしてくださいね。

Writer | 斎藤香

映画ライター 映画誌の編集者を経てフリーに。映画レビュー、監督&俳優へのインタビュー、書籍ライティングなどで活動中。映画のほかには教育関連の取材執筆もいたします。好きな監督はウディ・アレン、トーマス・アルフレッドソン、アルフレッド・ヒッチコックなど多数。

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