ホーム > 美しいドレスを愛でる!素敵コスチュームにうっとり映画

美しいドレスを愛でる!素敵コスチュームにうっとり映画

2017.03.19(Sun) | 斎藤香

裾が翻るふんわりしたドレスは女性の永遠の憧れですね。日常で着ることがないゆえに、映画で見るドレスにため息ついたりして。そこで、思わず「素敵!」と言ってしまいそうになるドレスが美しいコスチューム映画をピックアップしてみました。

ロイヤルファッションの宝庫!『グレース・オブ・モナコ』
グレース・オブ・モナコ
ニコール・キッドマンがグレース・ケリーを演じたことで話題になった『グレース・オブ・モナコ』。シャネル、エルメスなど有名ブランドが全面協力。ニコールがロイヤルファッションを完璧に着こなすなど、コスチュームの見どころが多い映画です。

26歳の若さでモナコのプリンスとの結婚のため映画界を引退したグレース・ケリー(ニコール・キッドマン)。それから6年、彼女は宮殿のしきたりになじめないままでした。政治に意見をするとたしなめられ、常に夫に従うものの、グレースの気持ちは晴れません。そんな彼女にヒッチコック監督から復帰の打診が……。しかし、同じ時期にモナコが存続の危機に陥ってしまうのです。

表向きは華やかなプリンセスライフですが、王室のルールは厳しく、グレースは自分を表現できない、籠の鳥のような日々。元トップ女優だった彼女がヒッチコックからの復帰話に心動かされるのも無理はありません。そんなグレースの苦悩する心とは裏腹に、ファッションは完璧! 彼女が舞踏会で着用するドレスにはスワロフスキーが散りばめられ、ドレスそのものが宝石のよう。ほか帽子、手袋、バッグなどのアイテムやその着こなしにも注目! 60年代ファッションのエレガンスが結集した美しさでウットリさせてくれます。
アカデミー賞衣裳デザイン賞受賞の美を堪能『アンナ・カレーニナ』
アンナ・カレーニナ
2012年度アカデミー賞衣裳デザイン賞を受賞したジャクリーン・デュランの色彩の美に酔えるのが映画『アンナ・カレーニナ』。トルストイの原作を『プライドと偏見』『つぐない』のジョー・ライトが演出、キーラ・ナイトレイが悲恋のヒロインを熱演した作品です。

19世紀のロシア。社交界の華と言われた美貌のアンナ(キーラ・ナイトレイ)でしたが、夫との関係は冷め切っており、孤独な日々。そんな彼女の前に現れたのは若き将校ヴロンスキー(アーロン・テイラー=ジョンソン)。たちまち恋に落ちてしまったアンナは、自分の感情のほとばしりを抑えることができなくなってしまう……。

アンナが纏うドレスの数々がどれもこれも美しい。深紅のドレス、舞踏会での黒いドレスなどデザイナーの新解釈により、時代に沿ったものではなく、この映画だけのオリジナルな世界観をドレスで表現しています。またシャネルの全面協力による宝石は、すべて本物を着用しているので、その輝きは億単位ではないかと。優美なドレスを手に入れても心の隙間を埋めることはできないアンナ。美しく歪んだ愛の世界で、ドレスがアンナの悲しみを優しく包み込んでいます。
数々の色鮮やかなドレスが舞踏会で舞う『シンデレラ』
シンデレラ MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
ディズニーが、俳優&監督として活躍するケネス・ブラナーを監督に迎えて実写化。リリー・ジェイムズ、ケイト・ブランシェット、ヘレナ・ボナム・カーター出演のプリンセス王道映画。

裕福な家に生まれたエラ(リリー・ジェイムズ)でしたが、母が亡くなり、父の再婚相手の継母(ケイト・ブランシェット)と連れ子の義姉二人にいじめられ、召使のようにこき使われるようになります。いつも薄汚れているため「シンデレラ(灰かぶりのエラ)」というニックネームまでつけられていました。しかし、ある日、森の中で青年(リチャード・マッデン)に出会い、心奪われるエラ。彼はエラの前では身分を偽っていましたが、実は王子様だったのです。

有名なおとぎ話をイギリスの名優ブラナーが実写映画化。映像、美術、衣裳、演技すべてハイクォリティでさすがディズニー!とうなる作品です。衣裳担当はアカデミー賞を3回受賞のベテラン、サンディ・パウエル。シンデレラの象徴でもあるブルーのドレスの美しさは必見。舞踏会のシーンでは、女性たちが纏う色鮮やかなドレスの裾が、ターンするたびにキラキラと輝きを放ち、まさに魔法のようです。可憐なエラと対局にいる継母の衣裳は、大人の女のシックと艶やかさのミックス。グリーンやゴールド+ブラックの衣裳、帽子など、見栄っ張りのマダムらしいゴージャスさで、こちらも見逃せません。
軍服とドレスを着こなすプリンセス『ロイヤル・ナイト 英国王女秘密の家出』
ロイヤルナイト
若きエリザベス女王の青春を描いた『ロイヤルナイト 英国王女秘密の家出』。エリザベス王女のつかの間の自由を描き、名作『ローマの休日』の元ネタと言われた作品で、ヒロインは軍服とドレス、両方の着こなしを見せてくれます。

第二次世界大戦が終わり、エリザベス王女(サラ・ガドン)は、妹のマーガレット王女とともに外出が許されます。軍服を着ていたエリザベスはドレスに着替えてロンドンの街へ。ずっと自由を満喫できずにいた二人は、にぎやかな街にワクワクしっぱなしです。しかし、エリザベスはマーガレットとはぐれてしまい、とまどっているところで空軍兵のジャック(ジャック・レイナー)と知り合います。そして彼と行動を共にするように……。

まさに『ローマの休日』的なストーリーですが、これが実話とは。戦争が終わり、つかの間の自由を満喫するエリザベスの好奇心に満ち溢れた表情がかわいい。衣裳は軍服からドレスへと180度転換! 鮮やかなピンクのカクテルドレスはロイヤルファミリーの若い女性にピッタリの上品で可憐なデザイン。妹のマーガレットの方がデザインが華やかなのは、性格の違いをドレスで表現しているのかも。ピンクだけどシャープな印象も与えるエリザベスのドレスは知性も感じさせて素敵です。
パステルカラーのドレスの数々に目を奪われる!『マリー・アントワネット』
マリー・アントワネット (通常版) [DVD]
ガーリーな世界観でファッション界でも人気の高い映画監督といえばソフィア・コッポラ。彼女が手掛けた映画『マリー・アントワネット』は、ヴェルサイユ宮殿で撮影するなど、本物の質感を大切にしつつ、衣裳は何度も映画化やドラマ化されてきたマリー・アントワネットの中でも一番、斬新で個性的でキュートです。

14歳でオーストリアからフランスのルイ16世に嫁いだマリー・アントワネット(キルステン・ダンスト)は、常に人に見られている結婚生活に嫌気がさし、パーティ、ショッピングなど贅沢な遊びに走ってしまいます。そんなある日、フェルゼン伯爵(ジェイミー・ドーナン)に出会ったマリーは、彼に恋してしまうのです。

十代で嫁いだマリーが、王妃としての職務よりもファッションに興味を持つのも無理はなく、そんな心情をコッポラ監督が映画で救ってあげています。本作のマリーの衣裳は60点にも及び、数々のプリンセスドレスを披露。フォルムは当時のままだそうですが、色、デザインなどは時代の重厚さを感じさせず、軽やかさで可愛らしい。マカロンなどのお菓子をイメージしたドレスの数々は、見ているだけでもワクワクさせられます。衣裳デザイナーのミレーナ・カノネロは本作でアカデミー賞衣裳デザイン賞を受賞しました。

宝石のようなドレス、ファンタジーの世界で映えるドレスなど、コスチュームの世界も様々で奥深い。非日常的空間を楽しませてくれる映画のコスチュームは、場合によっては、ヒロインの人間性と同じくらいの存在感を持っているのです。女性たちのプリンセス願望をヴィジュアルで妄想化させてくれる素敵なドレスを、ぜひ映画でお楽しみください。

Writer | 斎藤香

映画ライター 映画誌の編集者を経てフリーに。映画レビュー、監督&俳優へのインタビュー、書籍ライティングなどで活動中。映画のほかには教育関連の取材執筆もいたします。好きな監督はウディ・アレン、トーマス・アルフレッドソン、アルフレッド・ヒッチコックなど多数。

Banner

関連するポスト

Copyright (C) GAGA Corporation. All Rights Reserved.
GAGA