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『ザ・サークル』公開!ネットの怖さを体感する映画5選

2017.11.03(Fri) | 清水久美子

インターネット上で簡単に人とつながることができるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。パソコンやスマートフォンを使って、いつでもどこでも見知らぬ人の情報を得たり、自分のことを発信したりできますが、個人情報が流出したり、誰かが傷つくことになったりすることも。今回は、超巨大SNSがもたらす脅威を描く新作『ザ・サークル』公開を記念して、ネット社会の怖さを知る映画を5本紹介します。

全てをシェアして「いいね!」をゲット。その先は…?『ザ・サークル』
ザ・サークル
デイヴ・エガーズのベストセラー小説を映画化した、理想的に見えるSNSの裏側を暴くサスペンス・エンターテインメント。

自分の可能性を信じる前向きな若い女性メイ(エマ・ワトソン)は、憧れの企業「サークル」に入社できて大喜び。そこは世界No.1のシェアを誇る超巨大SNS企業。ある事件をきっかけに、創始者の一人イーモン(トム・ハンクス)の目に留まったメイは、自らの24時間を全て公開する新サービスのモデルケースに抜擢されます。彼女は瞬く間に1000万人超のフォロワーを獲得し、アイドル的な存在になりますが、家族や友人を巻き込んだことで、サークルの在り方に疑問を抱き…。

全てをシェアするべきという考え方のサークル。他人に知られたくないことまで“シェア”されることの恐ろしさに背筋が寒くなりました。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のジョン・ボイエガがキーパーソンとなり、メイの考え方が変わっていく様子が見どころです。ワトソンが好演しており、彼女の代表作の一つになりそうだと思いました。

エマ・ワトソン×トム・ハンクス
◆『ザ・サークル』11.10(金)公開

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成りすましや危険なチャット、違法サイトが及ぼす影響『ディス/コネクト』
ディスコネクト
SNSが原因で起きる様々な事件に心を痛める人々を描く群像劇。『マーダーボール』でアカデミー賞・長編ドキュメンタリー賞にノミネートされたヘンリー=アレックス・ルビン監督の劇映画デビュー作です。

SNSで女性に成りすました同じ学校の男子の嫌がらせが原因で自殺未遂を起こした少年と、息子の苦悩を見逃した父親。夫との気持ちのすれ違いから、妻が見知らぬ男性とチャットしたことで、個人情報を盗まれ経済的危機に陥った夫婦。違法ポルノサイトから少年を救おうと奮闘するテレビ局の女性レポーター。ネットで次々と起きる事件に巻き込まれた人々は、実生活で家族や身近な人との絆を取り戻すことの大切さに気付いていきます…。

ネット社会には、こんなにも危険が潜んでいるのかとゾッとしながらも、とても勉強になる映画です。『ターザン:REBORN』のアレクサンダー・スカルスガルドや、2017年6月に56歳の若さで亡くなった『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』のミカエル・ニクヴィストらが出演し、心震えるヒューマンドラマに仕上がっています。
140字のツイートの中に見え隠れする心の闇『何者』
何者
『桐島、部活やめるってよ』の朝井リョウが直木賞を受賞して話題を呼んだ小説の映画化。就職活動を通して、自分が“何者”かを模索する大学生たちの姿をリアルに描写しています。

大学の演劇サークルに没頭していた拓人(佐藤健)は、ルームシェアをしている友達の光太郎(菅田将暉)、片思いし続けている瑞月(有村架純)、上の階に住んでいる理香(二階堂ふみ)と、みんなで就活の情報交換をすることに。理香と同棲中の隆良(岡田将生)は就活をしないと宣言する中、それほど苦労せずに内定をもらう者が出てきて、仲間だと思っていた彼らの関係はギスギスしていきます…。

登場人物たちはツイッターを利用して情報収集したり、就活の状況をつぶやいたりしているのですが、SNS依存症のようになったり、愚痴を吐くための裏アカウントを作ったりなど、就活の中で生じる嫉妬や裏切りといった心の闇がどんどん大きくなっていくのが怖いです。SNS上の本音と建前の恐ろしさを痛感する映画です。
無責任なツイートによって疑惑が広がっていく『白ゆき姫殺人事件』
白ゆき姫殺人事件
湊かなえのベストセラー小説を、『奇跡のリンゴ』『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』の中村義洋監督が映画化。美人OL惨殺事件をめぐるミステリー。考えなしにツイートしたことが原因で、収集できない事態となっていく様子が描かれます。

国定公園で、誰もが認める美人OLの三木典子(菜々緒)が全身をめった刺しにされた上、焼死体となって発見されます。その日を境に行方が分からない典子の同僚女性・城野美姫(井上真央)に疑いの目が向けられますが、その原因はテレビ局でワイドショーを制作するディレクター・赤星雄治(綾野剛)の無責任なツイートでした。果たして美姫は本当に残忍な殺人犯なのでしょうか…?

殺人事件の噂を耳にしたテレビ番組を作るスタッフが、誰のことか想像できるような内容のツイートを軽い気持ちでするという設定が衝撃的でした。まさかと思いつつも、現実にあり得るかもしれないことが怖いです。
PCを乗っ取られたらウェブカメラで覗かれる…『ブラック・ハッカー』
ブラック・ハッカー [DVD]
好きな女優のファンサイトを運営する主人公が、女優を狙うハッカーの犯行に巻き込まれながらも、彼女を助けようと奮闘する犯罪スリラー。

ニック(イライジャ・ウッド)は、大好きな人気女優ジル(サーシャ・グレイ)の出演映画をPRするブログコンテストに入賞し、ジルとディナーできる権利を手に入れます。そんなニックに謎のハッカーが接触してきて、ジルの携帯やパソコンを乗っ取ったと告げ、ニックを脅してジルを襲うための共犯にしようします…。

パソコンのウェブカメラや監視カメラなどをハッキングし、ジルのプライベートを覗き見する悪質なハッカー。悪事はエスカレートし、ニックを使って、ジルと彼女の恋人を窮地に陥れていく姿の見えないハッカーが不気味です。ある“ワンクリック”からパソコンを乗っ取られ、個人情報が流出する恐怖を描く本作は、「自分は大丈夫」だと慢心してはいけないと思わせてくれます。

ネットを使って買い物をしたり、情報収集をしたり、SNSで誰かとつながったりすることは、もはや当たり前の時代ですが、夢中になりすぎず、使い方に注意することも大事ですよね。ネットの怖さを体感するのは、映画の中だけにしたいものです。

Writer | 清水久美子

映画・海外ドラマ・音楽ライター。昼はメーカーでOL、夜は音楽雑誌の編集アシスタントをこなした後、パソコン雑誌で編集業務に就く。その後フリーライターとなり、俳優や監督・ミュージシャンのインタビュー、執筆に日々奔走。試写室通いで時には1日4本の映画を観ることも。移動中もスマホは目が疲れるので、いつもポータブルDVDプレイヤー持参で何かしら観ています。

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