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この夏一番の衝撃…かも! 映画が映すショッキング・アフェア

2019.07.31(Wed) | 足立美由紀

夏になるとやっぱり欲しくなるのは刺激的な体験! 心理的にゾクリとする人間ドラマから、スリリングなゾンビものまで5本ご用意しました。映画の中で描かれた胸に刺さる出来事の数々は、この夏、一番のショッキングな思い出となる…かも!?

日本中が涙! 究極&衝撃的な母の愛『人魚の眠る家』
人魚の眠る家
作家・東野圭吾の30周年記念作品にして、累計発行部数110万部突破の禁断のベストセラー小説を映画化。その内容に日本中が衝撃を受け、また涙を流した感動のドラマです。

母・薫子(篠原涼子)は娘・瑞穂の小学校受験が終わったら、仕事ばかりの夫・和昌(西島秀俊)と離婚をする決心をしています。そんな折、瑞穂がプールでおぼれ意識不明の重体に。回復の見込みがないと医師から告げられた薫子は、苦渋の選択を迫られるのですが…。

脳死をとるか、心臓死か?という理性だけでは決められない難しい判断や、事故に関わった者たちの苦悩など、考えさせられる人間ドラマが主軸となっている本作。身を切られるような痛みの中に、希望を見出そうと必死になる薫子の姿に胸を熱くする人も多いと思います。とはいうものの、IT機器メーカーを経営する和昌が自分の会社の最先端機器を使った延命治療を始めたところで、物語はどんどんホラーの方向へ。

子供を心から愛する母親の、尽きることのない崇高な愛には誰しも深い感動を覚えること間違いなしですが、薫子の想いが見えなくなってからがかなり怖い……。背筋が凍る瞬間のインパクトはトラウマ級ですので、どうぞ心してご覧ください。
衝撃もハリウッド級!?『カメラを止めるな!スピンオフ『ハリウッド大作戦!』』
ハリウッド大作戦
日本アカデミー賞8部門を受賞し、一大ブームを巻き起こした“カメ止め”の番外編です。製作総指揮・脚本を担った上田慎一郎を始めとする、カメ止めスタッフ&キャストが再集結。本作も前作と同様に、俳優・監督の養成スクール「ENBUゼミナール」が企画・製作しています。

あの悪夢から半年。主人公・千夏は髪を金髪に染め、今は「ホリー」と名乗りハリウッドで女優を目指しています。ショックで声を失ってしまった千夏ですが、新たな人生を歩もうと頑張っている最中、またしてもゾンビが襲来する~というノンストップ・サバイバルホラー…を、撮った人たちのお話です。

手作り感満載の親しみやすさや緻密な構成は本作でも健在で、もうお馴染みになったテーマ音楽にワクワクさせられます。前作を未見の方は、ぜひこの機会に観てからこちらを観ることをおすすめします。

本作もネタバレ厳禁のため、物語の詳細については観てのお楽しみということで多くは語りませんが、前作のファンならきっと大満足! ここにきて「カメ止めスタイル」が確立されたことを実感できるはず。良い意味で期待を裏切る展開に、またもやヒヤリ&ニヤリとさせられちゃいましょう。

『カメラを止めるな!』好評配信中!
新婚カップルが迎えた、はじめての…『追想』
追想
ブッカー賞作家イアン・マキューアンの小説「初夜」を、『レディ・バード』のシアーシャ・ローナン主演で映画化。ある新婚カップルの切なくも儚い初夜の一部始終を描く異色のラブストーリーです。

バイオリニストのフローレンス(ローナン)と歴史学者を目指すエドワード(ドミニク・クック)は、運命的な恋に落ち、新婚旅行先の海辺のホテルで初夜を迎えます。

心から愛し合う2人にとって、気恥ずかしいけれど疎かにできない “性”の問題。ましてや舞台となった1960年代のコンサバなイギリスでは、嬉し恥ずかしの初夜は、後々の2人の関係を決定的づけてしまうほどのセンシティブな聖なる行為なのだと気づかされます。

シアーシャ・ローナンはアカデミー賞・助演女優賞にノミネートされた『つぐない』に次いでマキューアン原作作品に2回目の参加となりますが、前作で演じた純真無垢だけれど残酷な一面を持つ少女役の完璧な演技はさることながら、本作ではトラウマを抱えるフローレンスの心の機微を、繊細な演技で見事に体現しています。

2人に起こった出来事は、観る人によってはたいしたことではないと感じるかもしれません。ですが2人は突然、愛だけでは越えられない悪夢のような“何か”に道を閉ざされてしまう~その刹那の衝撃に目をこらしていただければ!
バラバラ死体の事件発覚から始まる青春ストーリー『チワワちゃん』
チワワちゃん
0~90年代にかけてエッジィなイマドキの若者文化を描き、ポップカルチャー・アイコンとなっていた漫画家・岡崎京子。今でもカリスマ的人気となっている彼女が1994年に発表した短編を基に、門脇麦、成田凌ら若手実力派俳優を多数起用して活写した青春群像劇です。

ミキ(門脇)は東京湾バラバラ殺人事件の被害者が、かつて共にバカ騒ぎをして過ごした“チワワちゃん”であることを知り、衝撃を受けます。チワワの追悼記事を企画している雑誌ライターの取材を受けたミキは、さらなる情報提供を依頼され、久しぶりに仲間たちと連絡を取るのですが。

チワワの死を悲しんで涙し、チワワと体の関係もあった仲間たちですが、実は誰1人彼女の本名すら知りません。モデルとして世間の注目を浴びる華やかな生活を送りながらも、行き場を失くし“堕ちていった”チワワ。彼女が抱える埋めようのない孤独や焦燥感は、大人になることを拒み、子供であり続けるための大きな代償だったのかもしれません。

本作のメガホンをとったのは27歳の新鋭・二宮健。幼い頃から映画監督を志し、2017年には桜井ユキ、高橋一生が出演する『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY』で商業デビュー。類まれなる映像&音楽センスで、ポップでヒリヒリとした原作短編を現代的かつエモーショナルに再構築しています。
文壇の寵児となった謎の天才美少年作家の正体は?『作家、本当のJ.T.リロイ』
作家、本当のJTリロイ
1996年に突如現れ、自伝『サラ、神に背いた少年』で文壇の寵児となった謎の天才美少年作家J.T.リロイ。1980年に生まれ、5歳の時に誘拐され虐待を受けた彼は、11歳の時に女装して売春をする男娼となり、ドラッグ中毒、HIV感染など若くして壮絶な経験をしたことを著作で赤裸々に告白しています。

そんな逆境の作家リロイを、世界は熱狂的に支持。ウィノナ・ライダーは金髪のウィッグとサングラスで素顔を隠すミステリアスな彼に夢中であることを明かし、ガス・ヴァン・サント監督は、(後にカンヌ国際映画祭パルムドールに輝くことになる)『エレファント』の脚本を依頼します。

しかしなんとリロイが実在しない架空の人物であることが発覚。2006年、ニューヨーク・タイムズに掲載された、彼の正体がサンフランシスコ在住の40歳女性ローラ・アルバートだったという暴露記事が、世界を震撼させるのです。

なぜ10年に渡りローラはリロイというアバターに物語を語らせたのか。本作は、本人の独白映像をベースに、ガス・ヴァン・サントやコートニー・ラヴらセレブたちの通話&留守電の音声を交えて彼女の深層心理に迫るドキュメンタリー。全てのピースがはまった時、浮き彫りになってくる衝撃の真実をどうぞご堪能ください。

今回“ショッキング・アフェア”をテーマに異なるジャンルからそれぞれ5作品を集めてみましたが、どの作品に興味を惹かれましたでしょうか。ようやくジメジメとした梅雨が明け、いよいよ本格的な夏の暑さが到来します。ピリっとくる刺激的な映画を観て、この夏も元気に乗り切りましょう。

Writer | 足立美由紀

フリーライター&エディター。某インターネットプロバイダで映画情報サイトを立ち上げた後、フリーランスへ。現在は各種情報誌&劇場用映画情報誌などの紙媒体、ネット情報サービスほかにて映画レビューや俳優・監督のインタビュー記事を執筆。時には映画パンフレットのお手伝いも!試写室と自宅を往復する毎日です。

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