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幻想的な映像も見どころ! 切ない愛がつづられたラブ&ドラマ5選

2019.12.05(Thu) | 足立美由紀

2019年も瞬く間に過ぎ、あっという間にもう師走。クリスマスツリーが飾られ、マフラーが恋しい季節になってくると、欲しくなるのはしっとりと心に染みる恋のお話ですよね。ラブラブの恋愛映画もいいけれど、今回はキュっと胸をつかむ切ない愛がつづられた人間ドラマを5本セレクトしてみました。クリスマスシーズンにふさわしい幻想的な映像も必見ですよ。

余命ゼロの少女が心に傷を抱えた少年に託した願いとは?『君は月夜に光り輝く』
君は月夜に光り輝く
第23回電撃小説大賞(KADOKAWA)で大賞に輝いた佐野徹夜のベストセラーを、『君の膵臓をたべたい』の月川翔監督・脚本で描く青春純愛ファンタジー。不治の病にかかったヒロインを永野芽郁、心に傷を抱えた少年を北村匠海がフレッシュに演じています。

高校生の卓也(北村)は、一度も会ったことのないクラスメイト・まみず(永野)のお見舞いに行き、彼女の大切な物を壊してしまいます。死が近づくにつれ身体の輝きが増す=発光病に侵された彼女は、弁償の代わりに卓也に叶えられなかった願いの「代行体験」をお願いするのですが。

1年前に余命宣告を受けてすでに余命ゼロというまみずは、父親との唯一のつながりである宝物が壊れても「さっぱり死ねる」とあっけらかんとしています。けれど卓也と出会い、思い出を重ねていくことで、生き続けたいと思い始めるのです。

逃れられない“死”を前に、人はどう生きるのか? そんな死生観にも触れる本作は、“結ばれなかった恋”への切なさはもちろんのこと、その一方で “愛することの尊さ”や“生きることの素晴らしさ”もうたい上げています。夜の遊園地での幻想的なシーンなど、儚くもロマンティックな映像も必見です。
実際の誘拐事件から生まれた残酷で美しい恋物語『シシリアン・ゴースト・ストーリー』
シシリアンゴーストストーリー
1993年にシチリアで起きた凄惨な誘拐事件をベースとする、幼い男女のラブストーリーです。米映画批評サイト「ロッテントマト」で94%の高評価を得た秀作で、映像美で知られるルカ・ビガッツィが撮影を務めています。

シチリアの小さな村で、13歳の少年ジュゼッペが突然姿を消します。教師や彼の家族ですらその事実がなかったかのように振舞うのですが、ジュゼッペを慕う少女ルナだけは懸命にその行方を捜すのです。

マフィアとのつながりを持つジュゼッペの家族関係やその掟など、想いを寄せあうジュゼッペとルナには全く関係のない因縁が2人を引き裂きます。その失踪の謎にグイグイと迫っていくルナによって、卑劣で凄惨な誘拐事件の全貌が次第に明らかになっていく展開はかなりスリリング&ショッキング。

シチリアの美しい森林風景と共に描かれる神話のように幻想的な2人の愛の奇跡を、ジュゼッペを演じたガエターノ・フェルナンデスの美少年ぶりと共にご堪能ください。
ウディ・アレン監督が贈る、大人のためのラブドラマ『女と男の観覧車』
女と男の観覧車
名匠ウッディ・アレンがケイト・ウィンスレットを主演につむぐ大人のためのラブドラマ。1950年代のNY・コニーアイランドを舞台に、理想を追い求めるも空回りしてしまう女性の姿を描きます。

昔、舞台女優だったジニー(ケイト)は、今では遊園地のレストランでウエイトレスとして働いています。うだつが上がらない暴力的な夫と自分の連れ子の三人家族でおくる平凡な毎日に嫌気がさした彼女は、海の監視員・ミッキー(ジャスティン・ティンバーレイク)と浮気をしてしまい…。

若くてハンサムなミッキーに年齢差も忘れてのめり込んでしまうジニー。その幸せは脆く儚いものでしたが、彼女はその事実を受け止めきれません。恋や欲望、嘘で空回りする登場人物たちを観覧車になぞらえるというシニカルさは、まさにアレン節!ノスタルジック&カラフルな映像が目にも鮮やかな、蜂蜜のようにスイートでビターな人間ドラマをどうぞ。
人の運命が見えてしまう青年の、究極の“運命の選択”『フォルトゥナの瞳』
フォルトゥナの瞳
百田尚樹の小説を原作とするラブファンタジー。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の三木孝浩監督がメガホンをとった本作は、透明感のある美しい映像も見どころの一つとなっています。

幼少期に飛行機事故で家族を亡くして以来、孤独な人生を歩んできた慎一郎(神木隆之介)は、ある日突然、人の運命が見えてしまう=フォルトゥナの瞳という能力が芽生えたことに気づきます。その能力のおかげで携帯ショップの店員・葵(有村架純)とつきあうことになった慎一郎ですが、そんな幸せも束の間、葵や大勢の人々に命の危機が迫っていることを察知して…。

「人は1日に9000回、何等かの選択をしている」とは劇中のセリフですが、本作では恋人の死の運命が見えてしまった男の究極の選択が描かれています。葵を想う慎一郎の深い愛には胸打たれますが、その一方で「生きるスタンス」についても考えさせられる人間ドラマにもなっています。
運命で結ばれた恋人たちのラブストーリー『ビール・ストリートの恋人たち』
ビール・ストリートの恋人たち
第89回アカデミー賞(作品賞)を受賞した『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督による、運命で結ばれた恋人たちのラブストーリー。ジェイムズ・ボールドウィンの小説を原作に、1970年代のNYに暮らす若いカップルが人種や格差による差別に負けずに愛を貫く姿を描いた本作は、第91回アカデミー賞の脚色賞・作曲賞にノミネート、ヒロインの母親・シャロン役を演じたレジーナ・キングに助演女優賞をもたらしました。

アフリカ系アメリカ人である19歳の女性・ティッシュ(キキ・レイン)と22歳の男性・ファニー(ステファン・ジェームズ)は、幼なじみにして恋人同士。ある日、ファニーは白人警官の不興を買い、レイプ犯として投獄されてしまいます。そんな折、ティッシュに赤ちゃんができたことが分かり、彼女と家族たちはファニーを取り戻そうと奔走するのですが。

ティッシュの家庭よりも裕福そうなファニーの家族たちは、2人の交際を良く思っていません。投獄されたのも彼女のせいだと思っていて、そんな理不尽にさらされた娘のために、ファニーの無実を証明しようと奮闘するシャロンの“母の愛”が胸に刺さります。2人の愛の軌跡をつづった官能的で美しい映像にもご注目あれ!

人生賛歌だったり、社会批判だったりとそれぞれ異なるメッセージが込められたことで、全く違った味わいを醸し出している「切ない愛を描いたラブストーリー」5作品。どの作品も心震える素敵な物語となっています。これからいよいよ本格的な冬に突入!寒くて外に出たくない時は、ぬくぬく暖かい部屋に居ながらにして観ることができる、動画配信での“映画鑑賞”はいかがでしょう?

Writer | 足立美由紀

フリーライター&エディター。某インターネットプロバイダで映画情報サイトを立ち上げた後、フリーランスへ。現在は各種情報誌&劇場用映画情報誌などの紙媒体、ネット情報サービスほかにて映画レビューや俳優・監督のインタビュー記事を執筆。時には映画パンフレットのお手伝いも!試写室と自宅を往復する毎日です。

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